大切な人に贈る、旅立ちの晴れ着

経(きょう)帷子(かたびら)は、仏式の葬儀において故人が身につける、裏地のない白い単衣の着物です。

またの名を「白装束」「寿(じゅ)衣(い)」とも呼ばれています。かつては白麻やさらし木綿で織られていましたが、現在はポリエステル製が一般的です。

古来より、経帷子を着せると迷わずに浄土へゆけると信じられてきました。亡くなった方にとっては四十九日をかけて浄土へたどり着くための「旅立ちの装束」であり、遺された家族にとっては、納棺の際に着せてさしあげることで、自らの気持ちを整理し、ゆっくりとお別れをする、かけがえのないひとときです。もちろん、葬儀業者の方に着せるのをお願いすることもできます。

大切な方に語りかけながら、思い出を共有しながら、お別れの儀式が行えます。

私どもの経帷子は、国産の絹糸を使い、京都の丹後地方で織られたシルク100%の最高級の生地でお作りしております。ポリエステル製とは違い、白生地は真珠のような輝きがうつくしく、手に持つとしっとりと優しく、肌によくなじみます。

当店の経帷子は、背中に観音菩薩様と御経文が描かれているものと、阿弥陀如来様と御経文が描かれている商品の2種類がございます。 仕立て上がりは、着物の形になっておりますので、着せてさしあげることもできますし、お身体の上に掛けることも可能です。お洋服をお召しになった上に掛けてさしあげるのも一つの方法です。

職人さんの思い

 経帷子を作る職人さんにも、こだわりがあります。

 仕立てる際の慣習として、縫い目の糸止めをしない、返し針をしない方法がとられております。ひと針ひと針、心を込めて丁寧にお作りさせていただきます。

長寿や健康を願って

 経帷子は、生前に用意すると長寿が得られ、健康で安らかな人生が送れる言い伝えもございます。かつては箪笥の一番下の段に自分の最期の身支度として準備する習慣もあったといいます。ご両親への親孝行や、ご自分のためにもあつらえてはいかがでしょうか。

 ご質問やご不安な点などありましたら、ご遠慮なく当店までお尋ねください。誠心誠意お力添えいたします。